突発性難聴になり、相手が近くにいないと聞き取り辛い状態。自分にはどんな仕事ができる?

今回の相談

icon_man1

たつ様
(40代/聴覚障害)

両耳が突発性難聴になり、近くにいないと聞き取りにくいです。

どのような仕事ができるのでしょうか?

回答まとめ

たつ様、こんにちは。ご相談いただきありがとうございます。

たつ様のお悩みは、聴覚障害の方がどのような仕事ができるのかということですね。
聴覚障害の方が働くには仕事選びやコミュニケーションの方法に工夫が必要ですが、できることに目を向けて自分に合った職場や職種を見つけることも大切です。
今回は仕事選びのポイントや聴覚障害の方が働きやすい環境やツールについて、具体的な例を交えてお伝えいたします。

仕事選びは、「やりやすいこと」から選ぶと良い

まずはじめに、聴覚障害の方が配慮を得やすい環境の職種は、下記の理由から「事務職」「軽作業職」「エンジニア/デザイン職」と言われています。

  • 事務職…データ入力作業やファイリング作業があるため
  • 軽作業職…目視により自身で状況を判断することが多いため
  • エンジニア/デザイン職…メールやチャットなどテキストや画像を用いたコミュニケーションが多いため

しかし、上記の職種に就いていても「うまくいかない」「適職ではない」と感じる方が多いのが実情です。

具体的にいうと、上記の職種である「事務職」でも、電話対応や会議が多い場合は聞き取りに苦労するかもしれません。
「軽作業職」でも指示や注意を聞き逃すと危険な場合もあるでしょうし、「エンジニア/デザイン職」でも、クライアントやチームメンバーとの打ち合わせやプレゼンが必要な場合があります。

このように、どんな職種を選ぶかよりもあなたにとって「やりやすい業務」であり「日々を過ごしたい職場」であるかどうかが重要といえます。

聴覚障害の方は「どういうコミュニケーションをとる会社か/職種か」が重要

次に、仕事選びのもうひとつのポイントは、「どういうコミュニケーションをとる会社か/職種か」です。

聴覚障害の方が働くうえで、仕事内容よりもコミュニケーションの方法や環境によって働きやすさが大きく変わります。

「どういうコミュニケーションをとる会社か/職種か」は①障害の度合い②周囲の協力/ツールの活用の2点を具体的にすることで明確にできます。

①障害の度合い:
たつ様の場合、「近くにいないと聞き取りづらい」とはどの程度でしょうか。
具体的な例でいうと、「近く」というのは人によって5cmかもしれませんし、同じオフィスなら可能な方もいます。
高い声や早口が聞き取りづらい方や、まったく聞こえないので筆談でないと難しい方もいらっしゃいますよね。

このように自分の聴覚障害の状態を正確に把握することでどんなコミュニケーションができるか、どんな配慮が必要かを判断することができます。
また、自分の聴覚障害の状態を周囲に伝えることで、相手も配慮しやすくなります。

②周囲の協力/ツールの活用:
たつ様が今後働く上で、周囲の協力やツールの活用があれば取り組みやすくなるものはありますか?
こちらも具体的に整理してみるとよいでしょう。
たとえば、

  • 会議後の議事録共有をしてもらう
  • 相談時間をあらかじめ決めておく
  • マニュアルが整備されている
  • チャット文化の職場である
  • UDトークなどの音声認識ツールを使う

 

などです。

①障害の度合い②周囲の協力/ツールの活用、これら2つを整理することで自分が取り組みやすいコミュニケーションスタイルが見えてくるように思います。

コミュニケーションの方法や環境は、会社や職種によって異なります。
求人情報や面接などで、コミュニケーションの頻度や方法、障害者への配慮の有無などを確認することも大切です。
自分に合ったコミュニケーションのスタイルを持つ会社や職種を見つけることで、聴覚障害の方でも働きやすくなると思います。

スキルに不安があるなら聴覚障害専門の就労移行支援サービスもおすすめ

仕事選びのポイントを整理したら、次は自分のスキルや経験を見直してみましょう。
自分には何ができるか?できないことも工夫すればできるのか?を考えていくと、おのずと対応可能な業務が増えていきます。

スキルや経験に自信がない場合は、聴覚障害の方にあった就労移行支援事業所を利用するのがおすすめです。
就労移行支援事業所とは、障害者の方が就職するために必要なスキルや知識を身につけることができる通所型の福祉サービスです。
聴覚障害の方に特化した就労移行支援事業所では、事務などのスキルを磨きながら聴覚障害に特化したトレーニングをすることで転職に向けて自信をつけることができます。

総合_500_320


また、専門のカウンセラーやインストラクターが個別にサポートしてくれます。
同じ聴覚障害の方と一緒に学ぶことで、仲間・先輩との交流や、聴覚障害の方が働く際のノウハウや情報を共有することができます。
さらに、就労移行支援事業所には、さまざまな職種や業界に就職した経験のある聴覚障害の方も多く在籍しています。彼らからのアドバイスやエールは、たつ様の就職活動にとって大きな励みになるでしょう。

最後に、自分の現状を整理したら、自己分析の結果をふまえて求人を探してみましょう。
障害配慮がありそうか、整理した自分の希望に近いかなども踏まえて、求人をみてみるのがおすすめです。
転職エージェントサービスの中には、障害者雇用に特化したものもあります。
たとえば、アットジーピーは障害者雇用の転職エージェントサービスです。障害者の方に合った求人を紹介するだけでなく、障害者雇用の制度や手続き、障害者の働き方やキャリアプランなどについてもアドバイスしてくれます。
※取り扱い求人の状況によっては、転職相談や求人紹介などサービスのご提供が難しい場合がございます。

エージェント


たつ様が安心して働くことができるお仕事と出会えることを応援しています!

※あくまでお悩みに対する一般的な回答になりますのでご留意ください。

障害者転職のプロがあなたをサポート!【atGP転職エージェント】はこちら

障害に特化した就・転職向けトレーニングが魅力!【atGPジョブトレ】はこちら

<監修>戸田重央

【プロフィール】株式会社ゼネラルパートナーズ 障がい者総合研究所所長。障害者専門の人材紹介として15年以上の経験とノウハウを活かし、国会の参考人招致、新聞へのコメント、最近ではNHKでオリパラ調査で取材を受ける。 聴覚障害関連で雑誌への寄稿、講演会への登壇も多数。

アットジーピーには
2つの仕事の探し方があります。

転職支援サービス

経験豊富なキャリアプランナーが、直接転職相談を行った上で、非公開求人のご紹介や個別相談、ご自身の障害についての個別相談、面接対策など、総合的にサポートします。

転職支援サービス
求人情報サービス

約2,000件(2019年1月末時点)の求人から、職種・業種・勤務地・障害の配慮など、あなたの希望に合った条件で求人情報を検索できます。掲載企業の業種・業界を豊富に取りそろえています。

求人情報サービス

※すべて無料でご利用いただけます。
※ご利用には、会員登録が必要です。
※転職支援サービスは、ご経験・ご希望の職種・企業の求人状況によってご利用いただけない場合がございます。ご了承ください。

働くスキルを身につけたいなら

障害のある方の
就労移行支援サービス

障害別のコース制で、就職後も自身の障害とうまく付き合いながら「働き続ける」ためのスキルが身につきます!

まずはお気軽に!

アットジーピーには
2つの仕事の探し方があります。

転職支援サービス

経験豊富なキャリアプランナーが、直接転職相談を行った上で、非公開求人のご紹介や個別相談、ご自身の障害についての個別相談、面接対策など、総合的にサポートします。

転職支援サービス
求人情報サービス

約2,000件(2019年1月末時点)の求人から、職種・業種・勤務地・障害の配慮など、あなたの希望に合った条件で求人情報を検索できます。掲載企業の業種・業界を豊富に取りそろえています。

求人情報サービス

※すべて無料でご利用いただけます。
※ご利用には、会員登録が必要です。
※転職支援サービスは、ご経験・ご希望の職種・企業の求人状況によってご利用いただけない場合がございます。ご了承ください。

働くスキルを身につけたいなら

障害のある方の
就労移行支援サービス

障害別のコース制で、就職後も自身の障害とうまく付き合いながら「働き続ける」ためのスキルが身につきます!

まずはお気軽に!

公式SNSはこちら