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【障害配慮】障害配慮の確認・すり合わせのポイントを紹介します

障害者雇用において、障害のある社員が定着し活躍するためには、企業と障害のある社員が必要な配慮を共有し、双方が納得できる形で配慮を実施していくことが必要です。

しかし、必要な配慮の確認・すり合わせの方法が分からないという企業も多いのではないかと感じています。また、その結果、必要な配慮の確認やすり合わせが上手く出来ず、企業側または障害のある社員側どちらかに負担が集中してしまったり、障害のある社員が自己対処をすべきところと、企業側が配慮すべきところが曖昧になり、配慮事項についての認識のズレが生じてしまったり、配慮事項が次第に忘れてしまったり、という状況が発生し双方が働きにくくなってしまうケースが多いように感じています。

今回の記事ではこのような状況を予防し、双方が働きやすくなることを目指して、障害配慮の確認・すり合わせの方法やポイントをご紹介します。また、障害配慮の確認・すり合わせのツールである「障害配慮すり合わせシート」もご紹介しますのでぜひ参考にしてください。

Topics: 障害者雇用, 面談, 受け入れ準備

障害配慮の確認すり合わせのポイント

心構え

必要な配慮は、障害のある社員一人ひとりで異なります。

また、実施できる配慮も企業によって異なります。

そのため配慮事項のすり合わせにあたっては、双方の状況をしっかりと共有し合い理解を深めること、お互いに歩み寄る姿勢で話合うことが大切です。

実施するタイミング及び頻度

  • 入社前及び、入社後も定期的に実施しましょう。
    👉必要な配慮や実施できる配慮は働いて行く中で変化します。そのため入社後も定期的に確認しましょう。少なくとも半年に1回程度のペースで確認頂くことがおすすめです。
    👉部署異動や上司の変更といった環境や業務上関わる社員が変化した際も、改めて周囲の方と配慮事項を共有するために、配慮事項の確認やすり合わせを行いましょう。
    👉体調の変化や雇用形態、業務内容、勤務時間等、障害のある社員の状況に変化が生じた際も、確認を行いましょう。

確認する内容

  • 障害のある社員側の確認事項…障害状況・特性、自己対処、希望する配慮、配慮の目的・効果等を確認しましょう。
  • 企業側の確認事項…希望された配慮の実施可否、実施に向け調整が必要な点等を確認しましょう。
👉障害のある社員から希望された配慮事項の実施が難しい場合は、配慮の目的を踏まえ、代わりとなる障害配慮はないかを検討しましょう。
👉配慮事項の検討に迷った際は、主治医、産業医、支援機関等の専門家に相談しながら検討しましょう。
👉障害のある社員側、企業側にどちらかに負担が集中する配慮は好ましくないため、障害のある社員が自己対処すること、企業側が配慮をすることの両方の視点から検討することも大切です。

ツール

  • 「障害配慮すり合わせシート」のご利用がおすすめです。
    本シートでは、障害配慮の検討に必要な情報の収集・整理をアシストします。
    シートにまとめた内容をもとに、確認やすり合わせを行って頂くとコミュニケーションがスムーズです。
    👉障害のある社員と企業側の認識を揃えることや、定期的に振り返りを実施していくためにも、シートを活用頂き、話し合いの内容は記録として残すことをおすすめします。
    👉障害の特性によっては、口頭でのやり取りだけでは、記憶や理解が難しい方もいらっしゃいます。そういった方への配慮という点からもシートにまとめ記録を残すことは重要です。

障害配慮すり合わせシートのご紹介

障害配慮すり合わせシートとは

  • 本シートは必要な配慮の確認やすり合わせを円滑に進めるため、障害のある社員と企業のコミュニケーションをサポートするツールです。

 

障害のある社員向けとしては以下の不安の解決を目指します
・自分の希望をどのように伝えればよいかわからない
・本当に配慮を実践してもらえるのかわからない
・職場に慣れてきたあとや、配属部署が変わった場合でも継続して配慮をしていただけるか不安

 

企業向けとしては以下の不安の解決を目指します
・どのように聞き取りをすればよいかわからない
・実施が難しい配慮をどう調整すればよいかわからない
・職場でどんな準備が必要なのかわからない

使い方

①事前に障害のある社員が、シートを記入しながら必要な配慮を整理します。
②入社前、又は入社直後に、人事・上司・指導役・本人の4者で面談を実施し、配慮内容を検討しましょう。
👉障害のある社員が、支援機関を利用している場合は支援期間の担当者の方にも面談に同席いただくと相談がスムーズです。
③決定した内容は、ファイル又は紙で、障害のある社員と企業の双方で保管しましょう。
④定期面談の際など、入社後、配慮内容の確認や、変更がある場合の調整に利用しましょう。
👉働く環境や障害のある社員の状況に変化があった際はも、改めてすり合わせを実施しましょう。

 

<障害配慮すり合わせシートは以下よりダウンロードしていただけます>

資料ダウンロードはこちら

最後に

障害配慮は個別性が高く、検討が難しいと感じられることも多いかと思いますが、今回の記事の内容が障害配慮の確認やすり合わせのサポートになれば幸いです。
また、配慮事項の検討が難しい場合は、必要に応じて、専門家のアドバイスも取り入れて頂ければと思います。

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