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【面談方法】障害のある社員の定期面談の方法とそのポイントを解説します

障害者雇用において、定着や双方が満足いく就業を叶えるためには、企業と障害のある社員がコミュニケーションを取り合い、障害特性、必要な配慮、その他の状況を十分に共有し、就業への不安や課題が発生した場合は早期に対応することが大切です。しかしながら、障害のある社員の中には、自発的にコミュニケーションをとったり、相談することが苦手な方もいるため、定期面談といったコミュニケーションや相談の仕組みを整えておくことが重要です。そのため今回は定期面談の方法とそのポイントを解説します。

Topics: 障害者雇用, 面談, 入社後コミュニケーション

【面談の目的】


  • 企業と障害のある社員が、障害特性、必要な配慮、就業の状況(課題、良い点、困りごと等)について、共通の認識が持てること
  • 共通の理想や目標とその実現に向けたプランを共有すること

    障害者雇用の場合、障害配慮や負荷軽減の観点から、障害のある社員に目標を設定しないケースも見受けられます。 しかし、障害のある社員としては、目標がないと期待されていないと感じたり、努力の方向性が見えないと感じ、逆に不安を感じることも多いです。そのため、障害のある社員の状況や意向をふまえながら、共通の理想や目標とその実現に向けたプランを共通することも大切です。

【面談の心構え】

  • 障害のある社員に対しても、コミュニケーションの基本は同じです。丁寧な対話や対応を心がけ、傾聴し理解しようとする態度で接しましょう。
  • 面談で得た情報の共有範囲を確認し、必要に応じて秘密が守られる場としましょう。
  • 障害のある社員の中には、過去のネガティブな経験から、不安が強い方もいますので、安心して話せる雰囲気づくりを心がけましょう。
  • 課題があれば企業と障害のある社員が共に考え、歩み寄りながら解決に取り組むことを共有しましょう。
  • ポジティブなフィードバックも大切にしましょう。
  • 面談の場で、すべてを解決する必要はありません。検討が必要なものは、就業規則、職場の状況、支援機関等との確認や相談を行いながら進めていきましょう。

 

【面談の方法】

  • 企業側面談者

 人事担当者または上司等、障害のある社員が安心して話せる方がご担当ください。

  • 時間

 1回30分程度が一般的です。(15分~1時間程度、無理のない範囲で設定しましょう。)

  • 面談頻度

 月1回程度が一般的です。
 他にも、双方の理解や関係づくりのため、入社1ヶ月は週に1回30分程度、2ヶ月~3ヶ月は2週に1回30分程度、4ヶ月以降は月に1回30分程度等、段階ごとに調整する方法があります。

【面談の内容】

面談の中で、下記の項目について、話題にできると双方の状況や考えが理解しやすくなります。

  • 体調
  • 業務状況
  • 人間関係
  • 相談相手の有無
  • 障害のある社員から企業へのコメント
  • 企業から障害者社員へのコメント

【面談シート】

  • 役割

本シートは面談実施にあたる、事前に障害のある社員の、状況、課題、相談が必要な点の確認や整理ができることを主な目的として作成しています。内容を確認し、相談希望事項や、企業と障害のある社員の認識のズレ、前回からの変化等があれば、ぜひ面談の中で、コミュニケーションを実施しましょう。

 

  • 運用方法
  1. 面談前に、障害のある社員が記入
  2. 面談前に、面談者が内容を確認、コメント欄を記入
  3. 記入された内容を参考に、企業と障害者社員でコミュニケーションを実施
  4. 面談終了時に今後の目標欄を記入

※シートでは障害のある社員を面談を受ける方と表記しています。

 

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最後に

障害者雇用では、お互いについて十分に理解し、課題が発生した際は速やかに対応できる関係づくりが重要です。そのためには、こまめなコミュニケーションが必要であり、定期面談はその有効な方法や仕組みの一つだと思いますので、ぜひ、取り入れていただけますと幸いです。

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