横濱事業所に一年ほど通所させていただきましたが、二十数年間の社会人生活のなかで一番充実した時間をすごさせていただきました。

　学校を卒業して就職し、二十有余年、物流の業界で勤務してまいりましたが、まだまだ、日本では旧態依然とした悪習がのこっており、鬱病や精神障害（発達障害）をわずらっている人間は肩身のせまいおもいをしなければならないことが多々ありました。

　障害への理解と配慮がなく、窓際においたてられて将来への希望もうしない疲弊したときに当事業所のことをしらべ通所することにしました。

　これまで生活してきた業界とは真逆の世界に当初こそおどろきはありましたが、しばらくすると居心地のよさに身体がなじみました。障害について知識のある職員の方々が協力・支援をしてくださる。また、通所している方々も自身とおなじ障害をかかえているので、自分をさらけだせる。ありのまま。自然体の自分でいてよい。それが居心地のよさをかんじさせたのだとおもいます。

　今後、通所を検討されていらっしゃる方々に卒業生として一言もうしあげるなら、この「自分をさらけだす」ということを第一にもうしあげたいです。社会でくらしていて、おなじような境遇をもつ人が集まるということは滅多にありませんし、それを支援したいという人たちに出逢えるというのは一種の幸運です。せっかく、こうした機会をつかんだのですから、つよみも、よわみも、すべてをさらけだして、ほんとうの自分をとりもどしていただきたい。当事業所は、そういう場所であるとおもいます。

　自分をさらけだすには相手を信頼することが肝要です。通所している仲間を信じること。そして、なによりも支援してくださる職員の方々を信じることがたいせつです。過去にとらわれて、なかなか、殻から抜けだせないとはおもいますが、あえて、そこから一歩ふみだすことが成長なのではないでしょうか？　ここは、それを援けてくれる場所です。

　通所しようか、悩まれているのならば、一度、見学や通所の体験をされてみてください。親身になって、あたたかく迎えいれてくださる方々ばかりです。そこで、これまでの生活で疲弊した心身を癒していただき、そして、ふたたび、社会へと羽ばたかれてください。

　以上が、卒業させていただいたわたくしからの〈声〉です。

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