お取組み紹介
プルデンシャル生命保険株式会社
働きやすさの徹底追求!プルデンシャル生命保険株式会社の総務チームが導く現場主体の障害者採用
本記事の主なテーマ:地方採用/未経験採用

プルデンシャル生命保険株式会社 ドライデンカスタマーセンター 総務チーム
山内様(左)・松本様(中央)・木曽様(右)
プルデンシャル生命保険株式会社について
プルデンシャル生命保険株式会社は、アメリカ最大級の金融サービス機関「プルデンシャル・ファイナンシャル」の日本法人として1987年に設立されました。ライフプランナーによるコンサルティングを行った上で、オーダーメイド型の保険商品を幅広く提供しています。
現在も障害のある方が多く働いており、設備や制度の面でも充実した配慮が行われていることから、長期就業にもつながりやすい環境を実現されています。
今回は、障害者の方が多く配属されている仙台本社のドライデンカスタマーセンターより総務チームの山内様、松本様、またGPを利用してご入社された同総務チームの木曽様にお話を伺いました。
「強みを活かした配属でやりがいにつなげる」ドライデンカスタマーセンターの障害者採用

- ゼネラルパートナーズ(以下GP):まずは、障害者の方が多く配属されている「ドライデンカスタマーセンター(以下DCC)」の、組織上の役割について教えてください。
- 木曽様:私たちがいるDCCは、プルデンシャル生命保険株式会社の仙台本社にあたります。当社では、災害などのリスクマネジメントの観点から、東京と仙台にそれぞれ本社を設置する二本社制を導入しています。東京本社は人事や財務、情報システムなどのコーポレート機能を持ち、仙台本社は生命保険事務やお問い合わせ対応などを一括で行う場所になります。
- 現在DCCでは34名の障害者の方が在籍しており、DCC全体の10%を占める社員が障害者雇用で働いています。障害内容によって雇用の間口を狭めることはしておりませんので、身体障害、精神障害、知的障害、発達障害など、さまざまな方が各現場で活躍しています。
- GP:障害者の方は、主にどういった業務を担当されていますか?
- 木曽様:主に事務と清掃、二つのポジションで活躍されています。
事務業務につきましては、障害者雇用のために業務を切り出しているわけではなく、社内にある既存業務にアサインする形で一般雇用の社員と一緒に働いています。事務を担うチームは社内に複数ありますので、障害者雇用のメンバーもそれぞれ各部署へ配属されています。
- 松本様:例えば、事務処理が得意なメンバーは契約管理部門で生命保険事務を担当したり、ITスキルが高いメンバーは間接部門で業務効率化を図るシステムの構築などにも取り組んでいます。コミュニケーションが得意なメンバーは建物設備管理の業務で外部業者との調整を行ったりと、各自の強みを生かしたさまざまな分野で活躍しています。
- GP:清掃業務については、雇用促進のために新たに部門を創設されたと伺いました。
- 山内様:はい。きっかけはコロナ禍にデスク周りの除菌消毒を徹底する動きがあったことです。外部業者に清掃を委託していますが、そういったデスクや備品の拭き上げなど外部業者の手が行き届かないところを担ってもらうことで業務創出・雇用促進につながると考えました。
結果的にメンバーも増え、社内からの反響も上々で成功だったと考えています。
障害者雇用は時短就業の需要が高いことも踏まえて、一般事務はフルタイムでの募集ですが、清掃は時短勤務にも対応しています。9時半~16時半で週4日から相談可能という形で、希望に応じた働き方ができる体制を整えています。
- 木曽様:総務内に立ち上げた清掃ユニットには現在メンバーが5名いて、館内の備品の拭き上げや整理整頓といった軽作業を中心に社内美化を担当しています。コツコツ作業することが得意なメンバーが多く細かいところまで丁寧に清掃してくれて助かっています。
- 松本様:例えば、会議室です。以前は利用後にはコードなどの配線が絡まっていたり、ディスプレイが指紋でベタベタになっていたりしたのですが、そういう細かな点にも気が付き、空き状況に応じてこまめにきれいに整えてくれています。利用する社員からは「気持ちよく使える」「いつもありがとう」といった感謝の声が総務にも届いています。
- 山内様:今年2024年には、清掃メンバーの一人がビルクリーニング種目で「アビリンピック(※)」にも挑戦し我々も応援に行きました。(※障害のある方々が職業技能を競き合う競技大会)
惜しくも入賞はできなかったのですが、活躍の内容を社内記事にして全社に展開したんです。すると、想像以上の反響がありました。
本人もさまざまな方面から「あの記事見たよ」「すごいね」「頑張ってるね」といった声を直接かけてもらったようでとても喜んでいました。日常的な感謝の声やそういった反響は、大きなやりがいにつながっているようです。
「働きやすさを徹底追求。入社したい!と思っていただく」候補者重視の採用フロー

- GP:各自が強みを活かして活躍されているようですが、障害者採用において配属先のマッチングはどのように行われているのでしょうか。
- 山内様:配属先のマッチングは、総務がハブ的な役目となり行っているのですが、その選定は採用選考の段階から工夫をしています。
入社した方にはできる限り長く働いてもらいたいので、ミスマッチが発生しないように採用前に「カジュアル面談」を設け、特性や強みの把握に努めています。
- 松本様:カジュアルといってもやはりみなさん緊張なさっていますので、趣味の話などの雑談を交えながら、なるべく話しやすいざっくばらんな雰囲気を心がけています。
これまでのご経歴や、差し支えない範囲でご自身の障害についてお話しいただくほか、その時点では会社見学や会社説明も済んでいるので、どの部署が気になったかについても伺っています。ご縁があって入社される場合には「安定して勤務いただくこと」が一番大事ですのでストレス解消法などについても聞いています。
- GP:採用前からの丁寧なコミュニケーションがミスマッチのない配属を実現しているのですね。そのほかに障害者採用で意識的に行なっていることはありますか?
- 山内様:当社の課題でもありますが、会社が郊外にあるという立地条件から母集団形成が難しいため、応募者を集める取り組みは積極的に行なっています。
ハローワークやエージェントサービス、採用広告・求人サイトなどの採用チャネルを幅広く活用することはもちろん、求人募集を出して待つだけでは応募者が集まりませんので、行政主催の障害者雇用促進セミナーなどにも積極的に参加し、求人市場の把握に努めています。
加えて、まずは弊社のことを知っていただく機会を設けるという目的で、定期的に就労移行支援事業所を訪問しています。そこで会社説明会を実施し、興味を持ってくださった方には職場見学をご案内しています。
- 木曽様:応募前の職場見学は大変重要なプロセスだと考えており、問い合わせベースで随時受け入れる柔軟な体制を整えています。職場の雰囲気や環境を見ていただくことで、納得した上で不安なくご応募いただけているようです。
実際、入社された方への聞き取りでも、働く前に会社の雰囲気を知ることで「当社で働くイメージを具体的に持てた」「応募意欲が高まった」「この会社で働きたい思いが強く芽生えた」という意見を数多くいただいています。
入社後のミスマッチを防ぐという観点からも、求職者だけでなく私たちにとっても効果的で大変意味のある取り組みになっていますので、今後も続けていきたいですね。
- GP:実際にご入社された方々は、どのような方が多いのでしょうか。求められるスキルなどはありますか?
- 木曽様:入社したメンバーに共通して言えることは、ヒューマンスキルが高いことでしょうか。人間関係を良好に保ちながら「お互いに尊敬しあうこと」という当社のコアバリューを自然体で実施できている方が多いですね。
- 山内様:会社説明会などでも保険業に対してハードルの高さを感じている方は多いのですが、実は入社している方の大半は業界未経験なんですよ。生命保険や業務の知識は入社後に身に着けることができるので、採用時には重視していません。業界経験や知識がないからと臆さずに、ぜひご応募いただけたら嬉しいです。
- GP:職場定着のために工夫をされていることはありますか。
- 木曽様:障害者雇用の定着率は、比較的高い水準を保てていると考えています。入社後も定着に向けたさまざまな支援サポートに取り組んでいます。
就労定着支援の一貫として、一人1時間のサポート面談を毎月1回行なっています。前半30分は外部の支援員の方と二者面談をしていただき、後半は総務チームと所属チームの上長も同席して四者で進めます。主に抱えている悩みや相談ごと、仕事の希望を丁寧にヒアリングしています。もちろん希望や必要があれば、それとは別の面談も適宜行っています。
- 松本様:同じ障害種別であってもそれぞれの状況や感じ方はやはり違いますし、配属先のチーム環境も異なりますので、画一的なサポートにならないように意識しています。面談だけでなく、姿を見かけたら声をかけて調子を聞いたり、チャットやメールも活用して日常から一人ひとりとのコミュニケーションを大切にしています。
特にチャットはちょっとしたことでも相談がしやすいようです。できる限り一人で悩んでいる時間を少なくできるツールとして活用されています。
- GP:オフィス設備や休暇制度等、働きやすい環境づくりにも力を入れているそうですね。
- 松本様:はい。DCCは設立段階から多様な人材の受け入れが可能な施設を目指し、完全バリアフリー構造を実現しています。
DCCは複数の大型社屋からなる広大なオフィスですが、全フロアに多機能トイレを設置しています。車椅子の方への配慮として全面段差フリーでエレベーターに大きい鏡を設置したり、補聴器をつけている方への配慮として社屋の一部の壁に防音対策を施して音の響きを軽減する工夫をしたりしています。
また、社内には個人ブース、多目的スペースなどさまざまなエリアを配置し、オンオフをしっかり切り替えて働くことができる環境を整えています。

DCCにはD-Cafe(社員食堂)があり、昼食が会社から支給されることなども好評いただいているようです。(※現物給与のため課税があるが、食事代は無料)

- 木曽様:制度面でのサポート体制も整備しています。例えば、有給休暇を消化せずに休みを取ることができる「傷病休暇制度」を設けています。定期的な通院が必要なケースもある障害のあるメンバーにとって、有給の残数を気にせずに通院の時間が確保できるため、安心して働けることにつながっているようです。
「繰り返し継続する」「自分たちが率先して実績をつくる」社内理解の浸透には実行あるのみ

- GP:今後障害者採用を進めていく上でクリアしたい課題や、新たに取り組んでいきたいことはありますか?
- 山内様:障害者雇用人数が増えても、全社員が障害者雇用に理解が深いかといえば、正直そうではありません。社内理解の浸透にはまだまだ課題があり、さまざまな取り組みを行なっています。
- 松本様:まずは障害者雇用についての社内研修を定期的に実施しています。
一般メンバー向けに障害の基本知識や配慮について理解を深める研修、管理職向けに障害者雇用促進の必要性から雇用管理、定着に向けたマネジメントなどについての研修等を行っています。
研修は自由参加型ですが、参加人数も徐々に増えてきていて、社内の関心や意識が高まっていることを感じています。
障害者雇用のメリットを伝えながら丁寧な活動を続けてきたことで、以前と比較すると障害者採用の面接を希望するチームが徐々に増えてきました。
- 山内様:社内理解の浸透のための取り組みは、繰り返し継続していかなければならないことだと考えています。社員の入れ替わりもありますし、一回の実施だけで理解が深まるものでもないからです。現在は研修を年に4回ほど実施しますが、今後も定期的に開催していきたいですね。
また、制度面や定着フロー、設備面などについてはある程度整備されてきていますが、こちらも同様に継続して取り組んでいかなければなりません。「あの時代はうまくできていたよね」となってはいけない。次の世代へ知識や経験を伝えながら、ブラッシュアップし続けることが維持につながると考えています。
今後取り組んでいきたいこととしては、長く活躍してもらえる人材を育成することです。
この会社ならばキャリアを築いていけるんだというロールモデルをつくることが目標です。
もちろん管理職を目指すことも可能です。
- GP:現状では障害者雇用から管理職に就いている方はいらっしゃるのですか?
- 山内様:今のところは、私だけなんです。
当社は、パフォーマンスや成果に応じてキャリアや待遇を変えられる会社で、「障害者だから昇進はここまで」というような制限が一切ありません。まずは障害者雇用から管理職で活躍する方が複数誕生すれば、より「働きたい会社」になっていける。現状でも、能力の高い方がたくさん在籍していますので、目指すべき姿に近づく日も近いのかなと考えています。
atGPを通じて入社された方の声
会社と一緒に成長できる恵まれた環境

- GP:最後にゼネラルパートナーズを活用されてプルデンシャル生命保険にご入社され、現在総務チームで実際に障害者採用に携わっていらっしゃる木曽様にお話を伺いました。
現在はどのような業務に取り組まれていらっしゃいますか?
- 木曽様:配属当初から担当しているのは、入社後の定着支援も含めた障害者雇用全般です。その後徐々に担当分野が広がり、現在は派遣契約管理や研修関連、労務などの人事系の業務などにもアサインされています。
自分自身が障害当事者のため、入社後のフォローなども当事者目線で取り組むことができるので、障害があっても働きやすく活躍できる環境を推進・実現していきたいですね。
- GP:ご入社後にはどんなこと感じましたか?
- 木曽様:障害をもった社員を自然に受け入れるカルチャーが社内に根付いていることでしょうか。障害の有無はもちろん、役職や立場の違うメンバーともフラットなコミュニケーションが取れるんですよね。自分の意見が発信しやすく、提案を受け入れてくれる環境だと思います。
障害のないメンバーの中には障害の勉強をしている人もいて理解が進んでいる会社だなと感じました。会話しやすい、相談しやすいという雰囲気があるので、入社後すごく安心したことを覚えています。
- GP:ご入社されて良かった点はどんなことでしょうか?
- 木曽様:よかった点は本当にたくさんあります。まず、私が転職した目的は「キャリアアップをしたい」という思いからでした。障害者雇用ではあっても仕事を頑張りたいという思いが強くあり、幅広い業務に携ってさまざまなスキルを身につけられる職場で働きたいと入社しましたが、その思いは入社後すぐに叶いました。
障害の有無で区別されることなく、本人の適性や障害特性に応じて配属されるので、一般採用の社員と同様の仕事を任せてもらっています。もちろん必要な配慮はしてもらえますが、いい意味で「遠慮」はありません。
ただ定型的な業務をこなすのではなく、自分自身の意見や考え方などを発信していける点も私にとって魅力的な環境でした。担当分野が障害者雇用ということもあり、障害があることがマイナスどころか武器の一つとなっています。よりよい業務や仕組みづくりに貢献できていると実感できることも多く、やりがいや自己効力感の向上にもつながっています。
障害があってもキャリアを積むことができ、成果を出せばしっかりと待遇もついてきます。障害者雇用であっても環境や本人の努力次第で組織の中で活躍することは可能だということを私自身がいち当事者として体現できるよう会社とともに成長していきたいと思っています。

インタビュー:2024年8月20日