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三菱UFJ国際投信株式会社

人物重視の選考で職場定着と活躍につながる採用に成功!三菱UFJ国際投信株式会社の障害者雇用の歩み

本記事の主なテーマ:長期定着/未経験採用

※三菱UFJ国際投信株式会社様は2023年10月より「三菱UFJアセットマネジメント株式会社」に社名変更されております。以下は取材当時の内容です。
三菱UFJ国際信託銀行株式会社のロゴを中心に笑顔で並ぶ人事部の山下さまと並木さまの写真

三菱UFJ国際投信株式会社 人事部 山下様(左) 並木様(右)

三菱UFJ国際投信株式会社について

三菱UFJフィナンシャルグループにおける資産運用の中核会社である三菱UFJ国際投信株式会社。

社員同士が信頼関係を築くことに重きをおく同社では、年齢や社歴にかかわらず風通しがよく、チームで協力してより高い成果をあげるカルチャーが根付いています。障害者雇用においても人物重視で選考を行い、長期的な職場定着と活躍につながる採用に成功しています。

今回は人事部の並木様・山下様に、障害者雇用の歩みや取り組みについてお話を伺いました。また、ゼネラルパートナーズの転職支援サービスatGP経由でご入社された方に入社後の印象を尋ねました。

障害種別で可能性を狭めない!人物重視の採用で広がる障害者雇用

ゼネラルパートナーズからの質問に答える山下さまと並木さまの写真
ゼネラルパートナーズ(以下GP):貴社では2017年にatGP経由で発達障害の方を採用されています。精神障害者の雇用義務化がはじまる前でしたが、雇用に踏み切るきっかけはあったのでしょうか?
山下様:実は、当初から「発達障害の方を採用しよう」と決めていたわけではなく、たまたまご縁があったというのが実情です。私が障害者採用の担当となって間もない頃は、障害の種別や等級に目が行きがちで、どのような配慮が必要か、それは当社で対応できるのかなど、いわば表層的なことばかりを気にしていました。

ですが、多くの方とお会いするうちに、障害のことだけではなく、これまでの経歴や人柄、どのような仕事に興味があるのかなどをしっかりとお聞きして理解することが何より大切だと気付きました。逆に言うと、必要な配慮事項に対応しているだけでは、せっかく入社してくださった方に長く安心して働いていただくことができないという現実を知ったんです。

ちょうどその頃、ゼネラルパートナーズさんから経歴も人柄も素晴らしく、当社にぴったりの人材をご紹介いただきました。その方がたまたま発達障害だった、というのが始まりです。

GP:当時はまだ発達障害の認知が今ほど広まっていなかった時期でしたが、採用に迷いはありませんでしたか?
山下様:発達障害の方の採用は初めてでしたので、確かに全く躊躇しなかったというわけではありません。私たちの不慣れな状況をご本人に正直にお話しし、「トライアル&エラーを繰り返しながら一緒に取り組んでいきたい」とお伝えして、お互いに試行錯誤していくことを前提に入社いただくことになりました。
GP:採用後についてはいかがでしょう。社内で変化や課題はありましたか?
山下様:社会人経験のあった方ということもあり、スムーズに職場に馴染んでくださったと思います。業務の遂行能力や生産性が高く、早々に周りの方の信頼も得て、すぐに戦力として活躍いただきました。その方のお陰で、今後の採用についても視界が開けたと感じています。
並木様:障害者雇用の成功事例として社内で認識されることで、より多くの部署で採用が進むという良い変化が生まれました。とはいえ障害者の配属部署はまだ偏りがありますので、より全社的な理解が浸透するよう、ゼネラルパートナーズさんにお願いして障害者雇用に関する管理職向け研修も実施しています。

求めるのはチームで信頼関係を築ける人材。経験よりも人柄と障害理解を重視

笑顔でインタビューに答える山下さまの写真
GP:採用では「人柄」を重視されているということでしたが、具体的に「人柄」というのはどういう部分をみて採用判断をしているのでしょうか?
山下様:はい。「人柄」というと抽象的ですがパーソナリティというよりは、コミュニケーション力を重視しています。チームで働きますので、一緒に働くイメージをお互いに持てるかどうかを確認しています。
並木様:具体的な例を挙げるなら「できない、わからない」をしっかりとご自身で表明できる方でしょうか。質問の内容や答えがわからない場合にも、それを周囲がうかがい知れる反応を返していただければ、こちらからの働きかけができます。
GP:他に選考時に見ている部分はありますか?
並木様:ご自身の障害を受容し、必要な配慮を認識しているかという点も重視しています。勤務時間や休憩の取り方、通院の配慮といったことだけでなく、苦手なことや得意なこと、うまくやる方法をご自身で理解されている方ですね。

実際に一緒に働いてみると、障害種別だけでは計り知れないことがたくさんあります。そんなときに、「こういう指示だと理解ができない場合があるけど、こういう風に言ってもらえればできます」といった自己分析ができていて、かつ、それを周りに伝えることができる方は、配属部署で信頼関係を築きながら活躍される姿をイメージできます。

山下様:例えば、発達障害の方は3つ業務を指示された際、最後の1つは覚えているのに最初の2つを忘れてしまうことがあります。このような小さなミスでも、何度も起こると周囲との関係が悪くなってしまうことがありますが、原因はご本人ではなく障害にあるわけですから事前にしっかりと対策を打てばミスは起こりにくくなります。そこで重要になるのが、障害に対する自己理解と対策、周囲への働きかけだと考えています。
並木様:事前に理解し対策をしていれば、仮にミスが起きた際には周囲も一緒に立ち返り、次に繋げることができますしね。
GP:“ミスや配慮は本人のせいではない”と捉えてくださる方が周囲にいることは、当事者の方にとっては安心して働ける環境だと思います。
山下様:私の場合は大学時代、手話サークルに所属していたのですがその時の経験が生かされているとも感じます。実際に難聴者・ろう者の方々と触れ合う中で自然とそう感じるようになったのかもしれません。
GP:採用選考時には経験は見ていないのでしょうか? これは障害者雇用に限った話ではないかもしれませんが、投資信託会社というと専門性の高い業種のため、選考基準が高く厳しいというイメージがあります。
山下様:知識があるに越したことはありませんが、面接で投資信託の知識を問うことはありません。入社後には配属部署で必要な知識をつけていただきますが、皆がしっかりと教えてくれますので心配はいりません。実際、障害者採用で入社された方は入社前に金融に関するバックグラウンドのない方ばかりですが、みんなしっかりと知識を吸収して活躍しています。ぜひ臆することなく、ご応募いただけるとうれしいですね。

しっかりとした人事評価で、貢献意欲やモチベーションの向上をサポート

笑顔でインタビューに答える並木さまの写真
GP:貴社の障害者採用では職場定着率の高さも特徴かと思いますが、定着率を高めるために対応されていることはありますか?
並木様:当社には半年に一度全社員に向けてアンケートのようなものがあります。ご自身の業務の状況、異動の希望、育児や介護などプライベートで配慮が必要なこと、そのほか困っていることなど、色々なことを記入し提出します。もちろん障害者の方も対象ですので、普段話しにくいことなどもここで伝えていただきます。人事部ですべて目を通し、気になることがあれば個別にお声掛けをしています。
山下様:現在、十数名の障害者の方が働いてくださっています。コロナ禍前は顔を合わせるたびに「最近どう?」と気軽に声を掛けられたのですが、最近はそうもいきません。そこで、WEBを利用して、定期的な面談を実施しています。声や表情から分かることも多いので、会社から支給されるiPadのカメラを活用しています。
並木様:そのほか、ご自身の働いた成果に対する評価とフィードバックの機会も定期的に設けています。評価に応じた処遇の向上も制度として導入し、ご自身の成長や貢献の実感を得やすい仕組みとしています。
atGPを通して入社された方の声
臆することなく挑戦し、成長と成果を実感できる環境
GP:最後にゼネラルパートナーズを活用されてご入社された方からもお話を伺いました。 現在どのような業務に取り組まれていますか?また、この会社にご入社されて良かったと感じる点はありますか?
Tさん:私はIT推進部に所属し、主に部内での庶務業務を担当しています。IT推進部には100名を超える開発等のサポートをしていただける協力会社の方が在籍しているので、ここだけでひとつの会社のような雰囲気があり、自身の役割や業務内容も総務に近いかもしれません。

書類のデリバリーや請求書の仕分けといった一般的な庶務業務をはじめ、中途入社の方への研修業務や、企画業務などにも携わり、紙の書類を電子化するプロジェクトでは主担当を任せていただいています。

定型の業務を円滑に進めることにも張り合いを感じていますが、ある程度の裁量を持って主体的に取り組む仕事を任せていただけることにも大きなやりがいや喜びを感じています。

私の心に大きく残る言葉があります。採用時に山下さんがかけてくださった「お互いにトライアル&エラーを繰り返して一緒に成長していこう」という言葉です。入社してからは、山下さんだけでなく当社全体にこういう精神が根付いているのだと感じました。

社内にはチームで考えるという基盤があるので「やる気があればできる」というような根性論で仕事をまかせられることがなく、一人で抱え込んで悩むということがありません。ミスが起きた場合も、なぜそのミスが起きたのか、今後はどうやったらよりよい業務ができるか、ということをチームで分析して次に備えられるので、平静な気持ちで業務にあたることができます。

役員との距離が近く、フラットなコミュニケーションをとれる環境という点も当社の良い点だと思います。例えば社長から直接話を聞けるタウンホールミーティングという場があったり、役員による少人数のワークショップが開かれたりと、経営層とのコミュニケーションをとる機会が設けられています。担当している業務と会社として取り組んでいる施策とのつながりをより濃く意識することができ、自分の仕事の意義や社員としての一体感も感じられます。

実は電子化プロジェクトは、自分から「やらせてください」と手を挙げた企画なんです。失敗や障害を“悪”としない社風と、手を挙げればチャレンジさせてくれる環境があるからこそ、より意欲的に能動的に仕事へと取り組むことができます。会社に貢献できるようこれからも成長していきたいですね。

インタビュー:2021年10月13日

社名 三菱UFJ国際投信株式会社
事業内容 公募および私募投資信託の募集、設定、運用など
従業員数 約802名(2021年4月時点)
URL https://www.am.mufg.jp/

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